徒然なるままに
 
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猫じゃれ草
第23回

 "Hard study Francais!"も
"Se livrer exclusivement a Fracais" と、思えるようになった。
私のフランス語は、日々、進歩している。徒然なるままに。

 冬の太陽は低いので、南の窓のお昼はポカポカ気持ちが好い。
「昼寝デモシヨウヨ!」
ティゴが私を誘う。私は、知らん振りで絵を描く。
彼は、たいへんな甘えん坊なので、
「ちょっと待ってね。」
と、返事でもしようものなら、
「余裕ジャン。ケッコウ!!昼寝ダ。昼ね!昼ねシヨウ。昼ね!コンナニ好イ天気ナンダカラサ。勿体無イゼ。昼ねダ。昼ねダ。」
叫びながら、私を駆け登る。そして、肩にのる。そして、あごの下に首を突っ込んで、
「グルルルル、グルルルル」
甘えの唸りとも、いびきともつかない音声を発するのだ。

 私は、音に弱い。ついつい、その音に、私の意思は弱音を吐く。私は、柔らかな温かさに弱い。ついつい、その体温に気が緩む。私の意欲は、一気に消滅する。帰着するところ、私はティゴと昼寝を貪る。

 これは、冬期間のちょっとした彼らと私の闘争だ。
皆は、絵を描くのが速すぎる。私は遅すぎる。時々思う。
「1日が36時間なら!」(もちろん!他の人達は、24時間で良い。)

 私は、たぶん!きっと!健康的で!心のやさしい!彼らに心からのサービスのできる、有意義な毎日が過せるだろう。
「君らとも、思う存分、昼ねも出来る!!」

 私は、規則正しくない基本的生活習慣と、彼らに不親切な毎日を送る。挙句に!焦ることも忘れて、目減りする体重に眼の下に隈を作って次の展覧会を繰り返す。こうして、不健康な日常の中で、私は歳を摂る。
(Oh!なんと、恐いお話なんでしょう!!)

「ティゴの誘惑に負けずに!私は絵を描こう!しっかり!!」

 これが、なかなかできない。私の幸せ。
 「ほら、来た!グルルルルが。」
 これが、私の幸せのカテゴリーク。