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PARADICE
KIDDS,RAINBOW HOUSE |
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世界中には、戦争の、貧しい社会の、そして親の未熟さの犠牲に、未来も今生きる力さえ失っている子ども達が、います。
オ−ストラリアのゴ−ルド・コ−ストにあるパラダイス・キッズは、世界中の死を宣告された子ども達や虐待を受けて心を閉ざしてしまった子ども達の為の、医療ボランティア施設です。
此処では、お医者さまも看護婦さんも心理医療学の先生もお手伝いの人達、全ての人達が、自身の出来る事と時間を提供しています。
’02年4月、パラダイス・キッズの施設家屋レインボウハウスの壁画を描きに訪れました。
ロビ−の壁に向かう私の後ろで、カウンセリングのゲ−ムが行なわれます。子どもが2人大人が8人のその輪の中に、時々、私も参加しました。
楽しいときは、どうする ? 笑う!
悲しいときは、どうする? 歌を歌おう!
嬉しいときは、どうする? ジャンプ! そして、「ありがとう!」
つらいときは、 どうする? 私達は、私の下手くそさにくすくすゲラゲラ笑いながら、古新聞を粉々にやぶいてロビ−の真ん中に大きな山を作りました。
12日目の4/15には、キッズの子ども達が地球の上に立つ「僕」や「私」を描きました。Q人展のメンバ−と、大勢のご両親と里親さん達もやって来て、にぎやかで楽しい一日となりました。
そうしての半月余。その翌日、やっとの事で完成した壁画のお祝いとさよなら会を開いていただき、出かけたときのこと、
" Chizuko ! 奇跡が起きたのよ!」
マネ−ジャ−のパメラが、私に飛びつきキスをしました。
虐待を受けて、大人を怖がり話すことを忘れた小さな未だ僅か5歳の女の子が、
" 猫だ。"
と、声をあげた言葉を口にしたと。何人かのスタッフが、猫の鳴き声で彼女を誘うと、その小さな女の子は、少しずつ自分のことを話し始めてくれたと、パメラは、まるで大変な宝箱を手に入れたように、何度も幾度も話してくれました。
時々、絵は強くて不思議な力で、私達の夢や希望を叶えてくれるものだと知りました。
私達の小さな思いが集まって、ひとつ、またひとつと小さな花を咲かせてくれたら、とても素敵です。
時々やって来て、私に歌を歌ってくれたクックバラと、
「がんばりましたね。」と、神さまが、私に遣わしてくれた小さな天使・エマと、
満月の光り輝く笑顔でキスをくれたパメラを思い出しながら、
出町千鶴子 |
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